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心葉日誌~“畑の設計図”~

皆さんこんにちは

株式会社心葉の更新担当の中西です。

 

~“畑の設計図”~

同じ畑でも作付の順番土づくりで収量と手間は激変します。春〜初夏=キャベツ/夏=オクラ/秋〜冬=さつまいもの三毛作で、病害虫リスクの分散・雑草圧の低下・土壌有機の循環を実現。現場で使える年間計画・施肥・防除・収穫調製を“そのまま”置いていきます。🧭


1|年間カレンダー(温暖地の一例)🗓️

  • 10–12月:キャベツ苗づくり/圃場石灰・堆肥すき込み

  • 2–4月:キャベツ定植→活着・結球管理🥬

  • 6–9月:オクラ播種/定植→開花・連続収穫(毎日/隔日)🌼→🥒

  • 5–6月:さつまいも苗さし→つる管理→10–11月収穫🍠

  • 通年:畦・暗渠の見直し、pH・EC測定、マルチ更新、トラップ点検

作物の“呼吸”に合わせて潅水と除草を前倒し。段取り=収量です。⏱️


2|土づくり・施肥の型 🧱🧪

  • 堆肥:冬に1t/10a目安(土質で調整)。C/N偏りは春の窒素で微調整。

  • pH:キャベツは6.5前後、オクラ・さつまいもは6.0前後が目安。

  • 元肥/追肥

    • キャベツ:元肥厚め+結球前に追肥(過窒素は軟弱徒長→病虫誘発⚠️)

    • オクラ:少量多回の追肥+潅水で莢の硬化を回避💧

    • さつまいも:元肥ひかえめ(窒素多すぎ=つるボケ)。カリ・苦土ででん粉充実✨


3|作物別“現場のツボ”🎯

🥬キャベツ

  • 定植:やや浅植え+初回潅水しっかり。風対策の押さえを忘れず。

  • マルチ黒マルチ+防虫ネットで初期加温&飛来防止。

  • 病害虫:コナガ・ヨトウ・アブラムシ→見回り&BT/選択剤ローテ、結球内は早期に。

⭐オクラ

  • 播種温度:地温18–20℃以上。低温期はポット育苗→活着後に攻める。

  • 整枝主茎1本、側枝は樹勢みて2〜3本まで。摘葉は下位から少しずつ

  • 収穫長さ7–9cm目安。取り遅れ=株の疲れにつながるので毎日/隔日

🍠さつまいも

  • 苗さし斜め挿しで着根面積UP。活着後はつる返しで過繁茂を抑制。

  • 水管理:活着期だけ手厚く、以降は乾かし気味で根部充実。

  • 貯蔵キュアリング(30℃・高湿度・3–5日)→13–15℃保管で甘み育成。

※農薬・施肥はラベル・地域指針に従い、希釈・間隔を厳守してください。🧴🛡️


4|雑草・水・温度の三角管理 🌿💧🌡️

  • 雑草:キャベツ期=前処理+マルチ、オクラ期=株元マルチ+中耕で“面”を減らす。

  • 排水:オクラ・キャベツは湿害に弱い→明渠掃除・踏圧ライン固定

  • 高温:キャベツは遮光ネット、オクラは朝潅水+午後は風で莢焼け回避。


5|収穫・予冷・出荷の温度学 ❄️📦

  • キャベツ:**0–2℃**で予冷→結束・フィルム過湿に注意。

  • オクラ:**8–10℃**を下回ると低温障害⚠️→10–12℃・高湿でクールダウン。

  • さつまいも濡らさない・冷やしすぎないが鉄則。キュア後は通気箱で。


6|週次チェックリスト ✅

  • ☐ pH/ECログ・生育段階

  • ☐ 害虫トラップ枚数・捕獲数

  • ☐ 潅水量と追肥履歴(少量多回)

  • ☐ 規格率(秀/優/B)×出荷先

  • ☐ 破袋・腐敗・クレーム写真と対策メモ


まとめ
順番を設計する=畑が静かになる。三毛作で病害虫の“居場所”を回し水と温度を整えれば、収量も作業時間も安定します。次の一手は畦と暗渠の点検から。🚜🔧